たまに仕事で会うたびに、何故か気つけばその存在を見つめてしまっている。
じーっと無意識にその姿、片倉小十郎を見ていると、向こうがその視線に気づいた。
「・・・佐助?」
「・・・っ!?」
バレた。
途端に恥ずかしくなって、猿飛佐助は術を使って逃げ出した。
まるで恥らう乙女のような行動だったが、
「???」
一人残された小十郎は、ただ訝しげに首をひねるのだった。
***
「ハァ・・・」
つい先程に米沢城から逃げてきた佐助は、城近くの林でため息をついていた。
最近はいつもこうだ。
前は敵同士だったが、互いの主君が何故か仲良くなったのをきっかけに、たまに仕事で米沢城に行く事になった。
その仕事は主に手紙を届ける事だったが・・・。
「ったく、旦那もあの独眼竜のどこがいいんだか・・・」
それを本人に言ったら顔を赤くして、
『さ、佐助こそ片倉殿のどこがよいのだ?』
と言い返されてしまった。
言い返された内容よりも、何故その質問になったのかが知りたかった。
「・・・旦那にだけは、バレないと思ってたのに・・・」
独眼竜にでも聞かされたんだろうか。ありうる。
しかし、あの独眼竜に自分の恋心(?)がバレているのならもしかしたら・・・
「・・・いやいやいや、何期待しちゃってんの俺様は!?」
頭を振って自分のありえない考えを追い払う。
バレてるわけないだろう。ていうかバレてたら忍である自分の恥だ。今でも充分恥ずかしいけど。
「でもバレてたらどうし・・・ん?」
ふと視界の隅に、小さな花が咲いているのを見つけた。
「・・・」
何気なくそれを手にとって、半ば無意識に花びらをちぎっていく。
一枚、
二枚、
三枚、
四枚・・・・、そして最後の一枚になったその時、
佐助は自分が何をしているのかに気づいた。
「・・・って、何しての俺様!?恥ずっ!」
とてつもなく恥ずかしくなった佐助は、思わず手に持っていた花を地面に投げ捨てた。
そしてその結果に、更に恥ずかしくなって顔を赤くする。
「・・・ああもう!」
そうヤケクソになって叫ぶと、佐助はさっさと上田城に帰る事にした。
とても告白なんてできない。占いなんてアテにならないし。
でも、占いの通りに・・・
「・・・両想いだったら、いいんだけどね」
そんなわけないか。そう佐助は呟くと、上田城へと急いだ。
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あとがき
はい、久しぶりのコジュサスです。
何が書きたかったんだろうか・・・。
とりあえず、乙女なさったんを書きたかったんだ・・・。
ここまで読んで下さり、ありがとうがざいました!
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